異分子挿入

僕がたまちゃんと最初に会ったのは2018年2月、町屋の工房でラウラウと待ち合わせてプライベートレッスンを受けるっていう、昔からバリバリに叩く娘が北海道からやってくるって聞いて

「どんだけイカつい娘が来るんだろう?」

って思って待ってたら華奢で背が低い、それでいてドスのきいた声でクリクリした目をした一見派手な娘さんがラウラウと一緒に歩いてきたのにビックリした。

バリバリに叩く女性は僕の身の回りにも多数いて、古くは横手ナナちゃんとか久美ちゃんとか、最近ではそれこそおまつとかミヲちゃんとか、、、、でもみんなに共通しているのは『ナチュラルな感じ』で、たまちゃんはその誰とも違って、10代の頃自分周りにいたちょっと懐かしい、紫の特攻服が似合いそうな「ヤンチャな感じ」のオーラがあった。

でもその時は一緒に叩く機会がなく、あくまでも見た感じと噂で聞くバリバリ叩くっていう情報しかなくてジェンベプレイと自分の頭の中の整合性が無かったんだけど、その年にラウラウが女性だけのジェンベグループ「ギネハナムン」作ったって聞いて、その中にたまちゃんの名前があった時にそのバンドが更に楽しみになったんです。

んで夏にそのライブを観に行きました。観にというとアレですが徹底的にガヤろうと思って臨んだ久しぶりのライブ。
久美ちゃんやおまつは一緒にバンドも組んでいたし、いつも身近にいてフィットネスアフリカンやイベントでも叩く機会も多かったし、自分的に今で言う『押し』のミヲちゃんもいたので、そこに想像の中でのヤンチャなたまちゃんが絡むとどうなるのか?がとても楽しみだったからです。

色々リハが大変だったって話は事前に聞いてました。
そりゃそうです。たまちゃんは北海道、浜松3人娘は静岡、東京のアケちゃん久美ちゃんミヲちゃんおまつヒアスちゃんハコちゃん合わせて10人という大所帯・ラウラウプロデュースだけど常に一緒にいるわけでもない、、、、でもだからこそ声援にも力を込めようと思ったんです。

でステージ。

ハッキリ言って個人的にはたまちゃんの印象がメチャ強かった。

ギャップ萌えって一言で言うと簡単すぎ。もっとなんかこう、、、

異分子挿入っていうか

ナチュラルでアフリカンでガッツリ叩くっていう流れと違う次元で存在していた。音の入れ方・当て方・挑発するような目つき・小さい体に大きいジェンベ・・・・そしてその全部と呼応した『音色』が兎に角良かった。

音へのこだわりが強い人だなって思ったらまさにそうでした。

 

旧友梅ちゃん

全大宴を思いついた時、札幌に一緒にバンド組んでた梅ちゃん(バイソン)がいたので最初に打診しましたが、その時梅ちゃんはいろんなプロジェクトと対峙していてタイミングが合わなかったこともあって、参加は見送りたいとのことでした。
同時に頭の中にいたたまちゃんのことを梅ちゃんに聞きました。
多分2020年10月当時北海道もコロナ感染が東京以上に拡大していて、その中でも地道にクラスをやっていたたまちゃんを自分が信頼している梅ちゃんが推してくれたのも大きかった。

んでたまちゃんに連絡をとりました。
でもその時の全大宴って『コロナに負けず練習して収録してYouTube生配信でzoomで乾杯する・・・』ハッキリ言って何が何だか解らないものだったから、兎に角たまちゃんに説明するのが難しかった。

たまちゃんは『わかったふり』をしません。

ハッキリしている。忖度とかせず、思ったことをズバッと言う。だから時にはぶつかる人も多いんじゃないかな。

で、そのたんびに落ち込む繊細さもあって、、、、ハッキリしているのに繊細、、、、

日本人ぽくないのにメチャ日本人ぽい

ハイブリッドメンタルです。

そんなたまちゃんのワークに来ている人たちに物凄く興味を持ちました。
zoomで事前ミーティングしてたまちゃんと話した時にも生徒さんの感じを聞いたんですが、、、、

みんなすぐ覚えるって。

経験古い人は一人だけ、あとはベテランは居ないって。
たまちゃんには練習の後にでも生徒さんたちに話を聞いて映像撮って送って!って頼んでいたんですが、それみて納得。たまちゃんのようなヤンキー系出立ちではないですが

ハッキリしている。

厳しい・スパルタ・できるまで許してくれません・でも優しい・かわいいよ・・・・

言いたい放題な中に愛と親しみと尊重と尊敬を感じる

大人な人たちだ

収録でお会いするのがとっても楽しみになってました。

 

猛吹雪

新座と世田谷のダブルヘッダーを終えた2月21日(日)の翌々日23日は新天皇誕生日で祝日。
朝羽田を出て快適スカイマークで新千歳空港へ。たまちゃんへの事前連絡の際

「札幌、吹雪いてますよー。」

って言ってましたが、飛行機は問題なく着陸。
空港から快速電車で札幌まで向かうのですが、快速なのに猛吹雪だから警笛鳴らしながらゆっくり、それでも走っていくっていう、東京では考えられない『現場対応』
先に宿泊先にチェックインして夕方の待ち合わせまで胃と肝臓と眼を満たすべく散策兼ねてぶらぶら・・・と思いきや

スゲー雪と風(笑)

それにしてもランチビール狙いだったんですが緊急事態宣言中ってこともあって、昼も閉まってるお店が多かったですね。
一軒だけ空いてた小さな居酒屋で刺身&天麩羅定食とビールとお寿司を。

外は吹雪で、もちろん僕は傘がないので、まあ雪ならば大丈夫だろうってたかを括ってましたが、雪も尋常じゃない量だとビッショビッショになるんですね。

気持ちの中では北海道の人達は
『んまあ、こんな吹雪の中、寒かったでしょうぉ。ほれ、これで拭いてあったまって』
ってあったかいおしぼりを持ってお店の人が来てくれるってイメージがあったんですが、現実はそんな輩が濡れたまま入ってきて定食とビールをガツガツ呑み食いしようっていうもんだから、ちょっと、、いや、かなり引いてました(笑)

札幌って、基本都会なんですね。

でホテルまでたまちゃんが車で迎えにきてくれました。久しぶり!

やはり車はイメージ通りシャコタンのY30、、、かと思いきや軽ワゴンでした(笑)残念!

でも雪の路面を笑って会話しながら、時にはタイヤ滑らせながら普通に走るたまちゃんはさすがでした。

収録は2月の北海道ということもあって、広めのリハスタでとのことで、メンバーさんとは現地集合です。

あのたまちゃんをメタクソに言いながらも敬愛していた人たちに会える!

ワクワクが止まりませんでした。

 

 

続く・・・

By ジャンベ佐々木

1965年東京都練馬区生まれ(現在55歳) 小学6年生の時、父に連れられて行った銀座のクラブで沢田研二の「勝手にしやがれ」を歌ってかぶってた白い野球帽をシャって投げたらクラブ中が沸いてホステスさんにムギュってされてから人前で何かやることの快感を覚える。 1991年ジェンベと出会う。2001年ジェンベネットショップ「楽屋」創設、2006年加藤タクミと「TDF東京ジェンベファクトリー」創設。2012年に第一回ジェンベ大発表宴会を開催、2021年3月に「全国ジェンベ大発表宴会1」を開催。

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